国や自治体にはいろいろな制度、助成金があります。
こういった制度を知っておくと、いざというときに助けになったり、日頃の生活の中での不安も解消できます。
しかし、そのお金をもらうためには、どんな制度なのかを知り、自分で申請しないといけません。
使える制度を知らずに大変な目に遭ってしまった・・!ということを防ぐために、どんな制度があるのか知っておきましょう!
仕事に関する制度や助成
失業保険
失業保険は、求職者が安定した生活を送りつつ、1日でも早く再就職するための支援として給付される公的保険です。
一般的には「失業手当」や「失業保険」と呼ばれます。
失業手当を受け取るためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
- 雇用保険に加入し、保険料を支払っている。
- 離職の日以前2年間に12か月以上の雇用保険の被保険者期間がある(特定受給資格者等の場合は離職の日以前1年間に6か月以上)。
- 就労の意志と能力があり、求職活動を行っている。
もらえる給付額は、失業前に会社から受け取っていた給与額と年齢によって変わります。
失業手当が給付され始めるまでの期間は退職理由によって異なります。
さらに、失業手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間となっています。
手続きが遅れないように、早めの準備、申請を行いましょう
問い合わせ
>> ハローワーク
一般教育訓練給付金
一般教育訓練給付金は、雇用保険の被保険者や離職者、教育訓練講座を修了した人に対して支給されます。
教育訓練の種類
専門実践教育訓練:労働者の長期的キャリア形成に関する教育訓練が対象です。受講費用の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給されます。資格取得後、雇用された場合は追加で20%(年間上限16万円)が支給されます。失業中の方が初めて受講する場合、別途教育訓練支援給付金も支給されます。
特定一般教育訓練:労働者の再就職や早期のキャリア形成に関する教育訓練が対象です。受講費用の40%(上限20万円)が訓練修了後に支給されます。
一般教育訓練: その他の雇用の安定や、就職の促進に関する教育訓練が対象です。受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給されます。
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>> 厚生労働省
介護休業給付金
介護休業給付金は、労働者が要介護状態の対象家族を介護するための休業で、介護保険制度や育児・介護休業法の両立支援制度を活用して仕事と介護を両立することで支給されます。
支給対象となる介護休業
介護休業給付金は、以下の条件を満たす介護休業について、同じ家族について93日を限度に3回までに限り支給されます。
負傷、疾病、身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護(歩行、排泄、食事等の日常生活の介護)を必要とする状態にある家族を、介護するための休業であること。
対象家族は、被保険者の、「配偶者」「父母」「子」「配偶者の父母」「祖父母」「兄弟姉妹」「孫」。
被保険者が、その期間の初日、及び末日とする日を明らかにして事業主に申し出を行い、これによって被保険者が実際に取得した休業であること。
介護休業は、産前・産後休業中に開始することはできず、介護休業の期間中に他の家族に対する介護休業、産前・産後休業、育児休業が開始された場合、その開始日の前日をもって当初の介護休業は終了し、その日以降の分は介護休業給付金の支給対象となりませんので注意してください。
受給要件
介護休業給付の受給資格は、被保険者期間が12か月以上必要となります。
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>> 厚生労働省
広域求人活動費、移転費
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広域求人活動費と移転費は、雇用保険の受給資格者に対して支給される制度です。
広域求人活動費
雇用保険の受給資格者であることが条件です。
ハローワークが遠くにある求人事業所を紹介し、面接などのために訪問しなくてはならない場合、支給されます。
支給には一定の条件があり、鉄道賃、船賃、航空賃、車賃、宿泊料が含まれます。
移転費
こちらも雇用保険の受給資格者であることが条件です。
雇用保険の待期期間が経過した後に、就職または公共職業訓練を受講するために住所を変更する場合に支給されます。
鉄道賃、船賃、航空賃、車賃、移転料、着後手当が対象です。
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>> ハローワーク
医療に関する制度や助成
高額療養費制度
高額療養費制度は、医療費の家計負担が重くならないように、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度です。
上限額は、年齢や所得に応じて定められており、条件によっては、負担を更に軽減するしくみもあります。
問い合わせ
>> 厚生労働省
医療費控除
医療費控除は、家庭内で1年間に医療費が10万円以上かかった場合に、所得税や住民税を軽減してくれる制度です。
具体的には、医療費の合計額から10万円を差し引いた金額が、所得税や住民税の課税対象から除外されます。
対象者:一般的に、日本国内に住所があり、所得税や住民税を納めている人が利用できます。
医療費の範囲:診療費、薬剤費、入院費、歯科治療費、眼科治療費、通院交通費などが対象です。
申告方法:所得税の確定申告書に、医療費控除の欄を記入します。住民税の場合は、住民税の申告書に記入します。
※注意
医療費控除を受けるためには、領収書や診療明細書などの証拠書類を保管しておく必要があります。
家族の医療費も合算して申告できます。
問い合わせ
>> 国税庁
セルフメディケーション税制
セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例として、健康の維持増進や疾病の予防に取り組む人が、平成29年1月1日以降に、スイッチOTC医薬品を購入したとき、その購入費用について所得控除を受けることができる制度です。
対象品目:スイッチOTC医薬品(特定の成分を含む医薬品)が対象です。対象品目は厚生労働省が定めており、年々見直しが行われています。対象商品は、ドラッグストアなどで購入できます。
条件と手続き:世帯の年間購入額が1万2000円以上であることが条件です。健康のための一定の取組(予防接種や健康診断など)を行い、その領収書や結果通知表を保存していることが必要です。
紙または電子で申請書を記入し、確定申告を行います。
※注意
医療費控除との選択適用となり、どちらか片方のみ申告ができます。
レシートを保存し、所得税の確定申告書に記入する際に利用します。
問い合わせ
>> 厚生労働省
障害年金
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限される場合に受け取ることができる年金です。
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2つがあります。
障害基礎年金
国民年金に加入している場合は、病気やけがで「障害等級表」による障害の状態にあるときに受け取れます。
年金の納付状況などの条件が設けられています。
障害基礎年金を受ける場合、国民年金保険料が免除されます。
障害厚生年金
厚生年金に加入していた場合は、障害基礎年金の1級または2級に該当する障害の状態になったときに受け取れます。
軽い障害の場合は3級の障害厚生年金が支給されます。
初診日から5年以内に病気やけがが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには障害手当金が支給されます。
問い合わせ
>> 日本年金機構
育児に関する制度や助成
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育児休業給付金
育児休業給付金は、雇用保険の被保険者の方が、子の出生後8週間の期間内に合計4週間分(28日)を限度として、出生時育児休業を取得した場合、一定の要件を満たすと「出生時育児休業給付金」の支給を受けることができる制度です。
また、原則1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合、一定の要件を満たすと「育児休業給付金」の支給を受けることができます。
一定の要件とは?
保育所が決まらないなどの理由で、子が1歳6か月に達する日の後の期間に育児休業を取得する場合は、その子が2歳に達する日前までの期間、育児休業給付金の支給対象となります。
あらかじめ保育所の申込みを行っていない場合は該当しません。
問い合わせ
>> 厚生労働省
子育て支援パスポート
子育て支援パスポートは、子育てをしているパパママのサポートを目的とし、国や自治体、全国の協賛企業が協力して各種サービスを提供する支援事業のことです。
このパスポートを利用すると、さまざまな施設やお店で各種サービスを受けられます。
対象者とサービス内容
子育て支援パスポートを協賛店舗などで提示すると、サービスの割引や粗品提供などの特典を受けられます。
サービス内容や対象年齢は、自治体や協賛店舗によって異なるため、公式サイト等で確認してください。
発行手続き
子育て支援パスポートの発行手続きは、各自治体の窓口で行います。
郵送やスマホアプリで申請できる場合もあるので、くわしくは自治体のホームページを確認してください。
注意点
医療費控除との選択適用となり、どちらか片方のみ申告ができます。
レシートを保存し、所得税の確定申告書に記入する際に利用します。
問い合わせ
>> 内閣府
児童扶養手当
児童扶養手当は、ひとり親世帯を含む子どもを育てる養育者に支給される手当です。
この制度は、子どもの養育者の生活安定と自立促進、子どもの福祉増進を目的としています。
支給対象者と支給要件
対象者:0歳から18歳までの子どもを育てる母または父、父母に代わり養育にあたる祖父母などの養育者が対象です。
子どもの条件:子どもは以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 父母が婚姻を解消、死亡、生死不明、一定程度の障がいの状態にある
- 1年以上子どもを遺棄している
- 裁判所からのDV保護命令を受けている
- 1年以上拘禁されている
- 婚姻によらないで生まれた子ども
- 棄児などで父母の存在が明らかでない子ども
対象外: 親子が日本国内に住んでいない場合や子どもが里親に委託された場合、児童福祉施設に入所した場合、事実上の配偶者に養育されている、または生計を同じくしている場合などは対象外です。
所得制限と金額
所得には制限があり、前年の所得と扶養する子どもの数に応じて金額が異なります。
所得制限を超えた場合は、手当の全部または一部が支給停止となります。
月額の支給額は、子どもの数に応じて異なります。
問い合わせ
>> 厚生労働省
就学援助
就学援助は、子どもを育てる養育者に対して提供される支援制度です。
この制度は、子どもの養育者の生活安定と自立促進、子どもの福祉増進を目的としています。
支給対象者と支給要件
対象者:0歳から18歳までの子どもを育てる母または父、父母に代わり養育にあたる祖父母などの養育者が対象です。
子どもの条件:子どもは以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 父母が婚姻を解消、死亡、生死不明、一定程度の障がいの状態にある
- 1年以上子どもを遺棄している
- 裁判所からのDV保護命令を受けている
- 1年以上拘禁されている
- 婚姻によらないで生まれた子ども
- 棄児などで父母の存在が明らかでない子ども
対象外:親子が日本国内に住んでいない場合や子どもが里親に委託された場合、児童福祉施設に入所した場合、事実上の配偶者に養育されている、または生計を同じくしている場合などは対象外です。
所得制限と金額
所得には制限があり、前年の所得と扶養する子どもの数に応じて金額が異なります。
所得制限を超えた場合は、手当の全部または一部が支給停止となります。
月額の支給額は、子どもの数に応じて異なります。
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>> 文部科学省
まとめ
こんなにある助成金制度。
他にもたくさんありますよ。県や自治体毎にある制度もあります。
しかし、すべて自分で申請しないと受けることはできません。
知らないと損をしてしまうのです。
私たちが払っている税金などから出るお金なので、きちんと知って、使える制度は使いましょう!